

いよいよ味覚の秋、食欲の秋がやってきました。暑さが厳しかったときは冷たい食べ物がうれしかったけれど、ほんわかとした料理が恋しくなりますね。近ごろ、若い人の間でも、はやっている蒸し料理を作ってみようかな。
江上料理学院副院長の江上佳奈美先生が、茶碗(ちゃわん)蒸しを勧めてくれました。「今日はだしを取ったり、いろいろな具をそろえたりせず、身近な材料で手軽に作りましょう。冷蔵庫にある、ゆでうどんを入れて『小田巻き蒸し』にすると、ごちそう感が出るわ」
早速、白だしと卵を混ぜ合わせて卵液を作りました。
「万能こし器やざるを使って、こすのがポイント。滑らかな仕上がりになるので、ここは一手間かけてね」と江上先生。
深さのある耐熱の器にうどんを入れて、具のシイタケ、かまぼこ、三ツ葉をのせ、卵液を静かに注ぎ入れます。強火にかけて、しっかりと蒸気の上がった蒸し器へ。
蒸し物は最初から最後まで強火、というのが定石ですが、卵料理は強火のままでは、「す」が入ってざらっとした食感になってしまうため、蒸し器に入れたら火を弱め、中火にして加熱します。竹串を刺して透明な汁が出てくればOK。彩りよく蒸し上がりました。
ほわほわの卵とやわらかなうどんの組み合わせは、味わいも食感も優しくて心までほんわかしてきます。ボリュームたっぷりで主役になるうどん入り茶碗蒸しは、年配のかたにも喜んでもらえそう。あすの敬老の日のごちそうにもぴったりです。
| うどん(ゆで) | …1玉 |
|---|---|
| 卵 | …2個 |
| 生シイタケ | …2枚 |
| かまぼこ(薄切り) | …6切れ |
| 三ツ葉 | …2~3本 |
| 白だし(希釈タイプ) | …40ミリリットル |