
野菜の値段が高騰したことをきっかけに注目し始めたのが、保存が効く乾物です。大根やシイタケなど、乾燥させて水分を抜き、使うときに水に漬けて戻す。いたってシンプルなのに、栄養もうまみもたっぷりで、先人の知恵が詰まっています。
「豆腐を乾燥させた高野豆腐もおすすめよ。だしをしっかりと含ませた煮物を作ってみましょうか?」
江上料理学院副院長の江上佳奈美先生がこう提案してくれました。確かにしみじみとおいしいけれど、見た目が地味で、子供向きではないかもしれないなあ…。「よし!ひなちゃんも喜んで食べるように肉巻きにアレンジしてみましょう」
まずは、高野豆腐を表示どおりに戻します。「水気を絞るときは両手で挟み、軽く押さえるようにしてね」と江上先生。水でのばしためんつゆで煮て、そのまま冷まします。煮汁を絞るときも両手で押さえるように優しく。
豚バラ肉の薄切りは、端と端が少し重なるように、左右に2枚おきます。その上に青ジソも左右に2枚おいて、高野豆腐を1切れのせ、手前からくるくると巻きます。緩ませずに、しっかりと巻くのが上手に作るコツだとか。もう一つ、焼くときは巻き終わりを下にして、しばらく触らずに焼き目をつけることもポイントです。
しょうゆとみりんを煮立たせた中に、こんがりと焼いた肉巻きを入れて味を絡ませたら完成。よい照りとボリューム感が食欲をそそります。
「お豆腐がふっくらしておいしいですぅ」とひなちゃん。下煮した高野豆腐と甘辛味の豚肉、青ジソの爽やかな風味も相まって、ご飯が進みます。高野豆腐は淡泊な味だから和洋中、さまざまな料理に利用できそうですね。
豚バラ肉(薄切り) | …12枚 |
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高野豆腐 | …2枚 |
青ジソ | …12枚 |
めんつゆ(2倍濃縮) | …大さじ2 |
しょうゆ、みりん、サラダ油 |